【カヌー選手になった今の率直な思い】
【カヌー選手になった今の率直な思い】
東京五輪に向けて即戦力を見つける
タレント発掘トライアルに
110名中1名で合格し
24歳で競技転向してカヌー選手デビュー
そこだけ見たら
人によってはなかなかの
シンデレラストーリーに映るかもしれない
けど、そうやって
ようやく勝ち取っても
これはスタートに過ぎないのだ
人から見たらほぼ未経験の初心者状態な中、
学生終了と同時に
カヌー選手をスタートさせたものだから
当然、アスリートとして
雇ってくれる就職先なんてなかった
だから両親に頭を下げて
2年欲しい。
2年で全く結果が出なかったら辞める
と約束し、
金銭面は全て家族に頼り切りの
フリーター競技生活だった
正直、
「競技団体や開催組織は
選ぶだけ選んでおいて、
合格後の金銭的な面倒は見てくれないのか」
という声もちらほらあったし
私自身そう思った時期もあった
けど、あのトライアウトは、
新しい世界にチャレンジするためのきっかけ
いわば扉を作ってくれたんだと思っている
その扉を開けたら、
後はその世界をどう生きていくか、
与えられた環境をどう生かすかも全て自分次第
何事もそうだが
自分の置かれた状況、環境ってものは
他人から見てどう映るかではなく
自分自身がどう捉えるかだ
自分の手元にあるものを
前向きに捉えるか
悲観的に捉えるかで
その後自分に用意された未来は大きく変わる
少なくとも私は
あれから5年経った現在
そういう結論を出した
本当に色々あった5年間だった
卒業してすぐ兵庫に引っ越し
初1人暮らしと共に始まるオールカヌーライフ
カヌーを通して
だんだんと増えていく個性豊かな仲間たち
1年半で全日本選手権の決勝戦進出
2年後に敗北して東京に戻り
NTID(※)のサポートから完全に離れ
自分自身でアスリートとしての道を切り開き始め
(※National Talent Identification Development = タレント発掘プログラム)
九州合同合宿をきっかけに
元オリンピアンの偉大な大先輩たちと出会い
3年後に200mで上位に食い込み
その戦績を評価されたことで
長崎県の株式会社チョープロに就職
ここでようやく親元から自立できたものの
慣れない仕事と競技の両立に苦戦して大敗
次の選考では…と気合を入れて練習をしていたら
コロナウイルスの影響で
オリンピック選考が1年延期になり
しばらく練習はできず…
ようやく練習が再開して
会社や県協会の協力があり
珍しく参加できた国内強化合宿にて
限られた貴重な時間を有意義なものに
しようとしていた矢先に
陰湿な嫌がらせに遭い
やってもいない噂を好き勝手に流されたあげく
人間関係をぶち壊され
未熟な私はそれをきっかけに
見事にメンタルがブレて
周りの目を気にしてしまい
今年の9月の大会は見るに耐えない惨敗
だから、今 物凄く悔しい
今回、私の邪魔をした連中は
誰に何と言われようと
絶対に許さない
それほどの憎しみの感情に
支配された時期もあった
けど、そうやって
周りに気を取られていても
自分の今後に何のプラスにもならない
結局、そんなことに影響された私が弱かったんだ
大敗したことでそれに気付けた
それに、これはまた大きく成長できるチャンスだ
私は、今まで何度も何度も悔しい思いをしたし
苦しくて辛くて逃げ出したくなる時も
沢山沢山あったけど
それをバネにして全ての困難を乗り越えた人間だ
既に成功しているトップアスリートや芸能人だって
決して最初から凄かった訳ではなく
大きな苦労や困難を経験をした末に
今の輝きを見せている
私も必ずまた這い上がる
私なら絶対にできる
どんな試練に遭っても
成功するまで何度でも何度でも挑戦する
そういう自信はここにきてようやくついた
【叶えたい夢】
私はオリンピック日本代表の
メダリストになることだけが夢ではない
こんなに元々自信が無くてネガティブで
苦労ばかりしてきた自分でも
自分を信じて努力し続けたら
大きな夢を叶えられるという姿を示して
かつての私と同じように
生き辛さ、コンプレックスや悩みを抱えて
苦しんでいる人たちの力になりたい
世の中のみんなを元気にしたい
思い切ってチャレンジする勇気を持ってもらいたい
そして、
オリンピックに出場する夢を叶えたら
その先にある更に大きな夢を叶えたい
その夢が何なのかは…
今の目標を成し遂げてから
次の機会にしっかりと話したい
けど
この夢が叶ったら
もっと多くの人を笑顔にできると思うので
必ず成し遂げてみせる
その為にも
まずは4月のオリンピック選考まで
この5年間で成功したり
大きな失敗をした経験を生かし
私ならではのやり方で
全力で日本一に向けて努力に励もうと思う
何より、そういった毎日を常に楽しみたい
努力の過程での困難や試練でさえも
プラスに捉えて楽しむのが私らしいから
これからもこの信念は大切に持っていこうと思う